弟の金縛りと母の寝言 その2

（その１からの続き）
僕は弟を見かねてある人に相談しました。
数限りなく弟は金縛りにあっていて、苦しいもの、体が浮くもの、人の顔を感じるもの、感情のイメージがあるもの、足を引っ張られたり、手を引っ張られたりなどの多種の金縛りを経験しており、特に知り合いの誰かが亡くなる前に金縛りになることも多く、不安がっており、どうしたものかと聞いてみました。

その時の返事は、心霊的なものを疑う前に、まずは現代で解明されている範囲での金縛りのメカニズムを知って対処した方が良いとのことでした。これは僕も納得しました。霊障だの祟だのと言う前にまずは病院へ行き、チェックする方が重要と思います。手遅れになるケースも多いのではないでしょうか。

これの前提の後に、死んだ霊達は心霊体質で身体の弱い人へ憑依することが多いのだそうです。内蔵の疾患、貧血や虚弱体質の人は、その精神状態にもよって頻度が変化しますので、最初に健康に留意すること。そして精神状態を元に戻す。何かに集中するような、目的を持って進むような感じになると、こういった現象も減ってくるらしいです。
そしてその霊達は供養を求めてやって来るわけだけども、実際の身内ではないと供養の効果も無いわけで、そのことを霊に伝えるようとのことでした。

よく般若心経を唱えて霊を鎮めると聞くのですが、見聞きする範囲では安易に般若心経を唱えることのリスクもあるようですので、基本的には心で供養することで良さそう。今、世の中に溢れるこういった心霊話は殆どが妄想的な話だと思われます。スティーブ・ジョブズも少し禅に傾倒していたようですので、治療が遅れたのでは無いかと感じておりました。

弟にこの事を話すと、妙に納得しまして、現状は受け入れ、健康面は注意し、精神状態も徐々に元に戻ろうとしています。確かに親の介護などで、相当に疲れていたのは事実です。

しかしながら解明できない謎の現象も確実に存在はしています。
介護で疲れた弟を横に、亡くなる祖母や父、母の病室から遠くに見える山にかかる雲を見た時、3度とも同じ感覚があって、山って霊的だなと。火山活動が僕の精神に影響するのかなぁと思ったりもし、人の生き死には人間にはどうしようも無いことで、神仏に頼るってどういうことなのかまだわかりません。霊が人に頼るって僕ら人間が神だとでも思っているのだろうか。