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心霊中古 クルマ編 その1

中古というと、宝石にでも家とかいろいろと曰くつきの事が多いようです。
ですので、出来れば避けたい。しかし使いようによっては効率的でもあるわけ。それで中古のクルマを買うことにしました。

実際にはあまり探していなくて、友人が買ったクルマ屋にその友人と行くことにしました。見回すと当時はいいクルマばかりで、ビンテージのポルシェやらフェラーリやらカラフルなやつが沢山ありました。僕は冷やかしというか、すぐにでも欲しいってわけでもなく、買う気も無いのにフェラーリ乗ったりして見てると、何となく場違いなCクラスがぽつりといます。殆ど走行距離もなくて、色はブラックで、急に気が変わって、これ乗っていいっすか?とクルマ屋の人に言うと、どうぞって。

ここは僕の感覚なんですが、乗った瞬間、なんとなく両肩が上に上がるような感覚、うーん、いかり肩っていうのか、ちょっと堅気じゃない感じもする。やめた方がいいのかもなぁと思いながら走らせると、結構いいクルマ。なんで手放したんだろ?クルマ屋の人はうまい話しかしませんから、いろいろな事情があるんですよと言います。

ビンテージカーとか、プレミアムのついたクルマを扱う業者の人って、恐らくいろいろな裏話を聞いてるはずなんです。あそこに置いてあるマセラッティのGTあるじゃないっすか、あれって某有名会社の2代目が昨日持ってきたんですよ。その社名を聞いて、あぁもう潰れる寸前のとこ。ってつい喋ってしまうと、クルマ屋の人が、なるほどねぇ。って。知ってたろって話。現金化したんだろうな。だからそんなマセラッティを乗るってのも何かありそうでちょっとと思う人も多いんじゃないかと。だから無理して買うとろくなことないとも言いますね。

僕はCクラス買うって言って、で、現金を今度の月にいくらか振込みますってことで抑えてもらった。そして、月曜。申し訳ないとクルマ屋から電話。すると、フェラーリ乗ってきた人が、すぐにクルマを使いたいからと、フェラーリを置いて、Cクラスを引き取ると言われて、僕には売れなくなったんだと言う。あぁこれってなんかまた、その筋の人かなぁと思い、まぁいいやって、僕いいです。とあっさりOK。そしたら、クルマ屋は探しますよ別のやつをって言うから、お願いしておいた。

それから数日おきに、こんなのがオークションに出てるとか、クルマ入ってきたとか、いろいろ情報がクルマ屋から来ます。向こうも悪気を感じてるんで、結構まじめです。僕はまぁあればそれでいいので、でもどうしようかなぁっ程度に流してた。2週間か3週間か経った頃、いつものクルマ屋から電話。あのCクラスなんですが乗ります?って僕に。何か気になるものがあったけど、妙な縁を感じて僕が引き取る事にした。なぜか僕に回ってきたCクラス。今後起こる出来事に多大な影響を与えるのです。 その2へつづく
自由が丘でノラ子達と暮らす外資系企業マーケターです。次の違う人生を考えながら、街のノラ子、世の流れ、はたまた超常現象など書いていきたいと思います。

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